第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会（春高バレー）で優勝した共栄学園（東京）。中高一貫校の同校では、高校3年生となった選手たちが悲願を達成した。監督の中村文哉氏と、彼女たちを中学時代に指導した黒田一彌氏が対談し、成長の軌跡を振り返った。

高校1年時にベスト8に進出したものの、以降は思うような結果を残せず、昨年のインターハイ出場も逃した。しかし、最後の春高で試合を重ねるごとに成長し、優勝をつかんだ。都代表決定戦を3位で突破し「挑戦者の気持ちで」臨んだ今大会では、「強気で攻める」姿勢を貫いたことが勝因となった。

春高期間中は通常授業も並行しており、準決勝前日には主力の秋本美空選手が体育の授業で卓球をしていたというエピソードも語られた。黒田氏は「秋本は中学時代からセンスがあり、ポテンシャルを感じていた」と語り、幅広いポジションを経験させたことが現在の活躍につながっていると分析。高校ではキャプテンに就任し、チームを引っ張る存在へと成長した。

また、日本代表入りについては「期待しすぎるのは良くないが、ロサンゼルス五輪に間に合わせるくらいの成長を見せてほしい」と中村監督。秋本の未来に大きな期待が寄せられている。